昨年11月のユニチカの繊維事業撤退のニュースは業界に大きな衝撃を与えた。繊維完全撤退に追い込む引き金となったのは、収益の柱だったフィルム事業の増設投資が裏目に出たことだ。旭化成は昨年11月、タイのアクリロニトリル(AN)事業撤退を発表、操業開始から11年目でのこと。帝人は17年に買収した米国の自動車外装材向け複合成形材料の北米事業売却を決めた。この10年ほどの間の国際事業環境の激変で、各社の「成長事業」の海外戦略に狂いが出ている。
(藤浦修一)
中国の増産が響く
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!