異常なまでのホテル宿泊費やフライト代の高騰にもかかわらず、パリには更に多くのプレスやバイヤーの姿があった。連動するように展示会を行うブランド数も増えていた。
(ライター・益井祐)
アートを取り入れ
これから〝クル〟であろう若手を見つけるのにチェックすべきは、やはり「ドーバーストリート・マーケット・パリ・ショールーム」だ。24年春夏パリ・コレクションランウェーで最も話題になった若手は、オランダ初のデュオ「ゾマー」だったかもしれない。明言はせずとももちろんサステイナブル(持続可能な)。デッドストックはもちろん、再生素材も使っている。レザーのように見えたものは「エコレザー」、ショーのセットですらディスプレーの廃材をリデザインしたものだという。目を引いたプリントはオリジナルだけでなく、美術館やギャラリーで出合ったアートも取り入れている。デビューコレクションとしては積極的でシューズのオーダーも取っていた。
「マルコ・リベーロ」からついに着られる服が登場した。色とりどりの巨大サークル、アートピースとも言えるデザインでソーシャルメディアで話題になったブラジル人デザイナー。ウェアラブルなデザインは少しずつ出していたが、DSMPショールームがサポートすることで本格的に生産販売されることになった。ひだを寄せるサークルが存在感を放つシャツや、デザイナーの祖母も作っていたという円形の手芸をつけたTシャツなど着られるアイテムが揃った。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!