経験ゼロからファッション事業を始めた近藤広幸は「何より大事なのはコンセプトだ」との確信を深めていた。前年踏襲や誰かの後追いは売れなくなったら終わりだ。だが「誰に何を提供して喜んでもらうか」を起点にしていれば、それが行き詰まったときに立ち返る場所になり、アイデアを正しい方向に打ち出す発射台にもなる。
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ウェルネスデザイン
00年代に入ると、国際会議で環境や社会、経済の持続的な成長をどう目指すか頻繁に議論されるようになっていた。「サステイナビリティー(持続可能性)は一過性ではなく、社会や経済を巻き込んだ大きなうねりになる」。時代の変化がビューティー事業への新規参入を後押しした。
ナチュラル&オーガニックコスメのセレクトショップ「コスメキッチン」を10年に譲り受けた。業績は芳しくなかったが、健康や環境に良いコスメを豊富な品揃えで提供するというコンセプトは、女性客の気持ちをつかみつつあった。
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