【軌跡】《マッシュグループが歩んだ25年㊥》新しいピラミッドを作る

2023/11/20 14:00 更新有料会員限定


転機となったスナイデルのヒョウ柄コート(2代目)。ストリートとエレガンスの甘辛ミックスが受けた

 ファッション事業を始める際、近藤広幸が考えたのは、ロンドンやニューヨークへの旅で見た若者のストリートファッションだ。「ライダーズジャケットにスカートとか、トラックスーツをおしゃれに着るとか、あのスタイルを日本の女の子向けに落とし込めば、格好良いブランドができるんじゃないか」

【関連記事】【軌跡】《マッシュグループが歩んだ25年㊤》CGもファッションも未経験から

 意味のある単語ではなく、人名を思わせる「スナイデル」をブランド名にした。「ファンにとって特別な意味を持つ名前に育ってほしい」との思いからだった。だが明治通りとキャットストリートの間の路地にあるビルの2階に出した1号店は、1年以上、鳴かず飛ばずの状態だった。

 売り上げゼロの日もあった。視察に来たファッション誌の編集長に「こんな場所はだめだ」と言われた。腹は立ったが、確かに客が来やすい場所に店がなければ改善に必要なデータすらとれない。近藤はつてを頼んで丸井グループにアポイントを取り、「出店したい」と直談判した。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約すると続きを読むことができます。

ランキング形式のデータブック
プレゼントキャンペーン実施中!

キャンペーン詳細はこちら購読案内はこちら

キャンペーン詳細はこちら購読案内はこちら

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード電子版購読者限定連載



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事