【新春特別】最先端への挑戦=ファッション

2017/01/01 06:30 更新


【ファッションビジネスが続くために これからの幸せのかたち】

 「今この時代に、ファーフリー(リアルファーの不使用)を実践すること自体が、とてもファッションであり、最先端だと思う」と話すのは、マッシュホールディングスの近藤広幸社長。16~17年秋冬から、全社的にリアルファーの使用を中止した。ファーのコートなども全てエコファーに切り替えた。

マッシュHD、エコファー全社導入

 歴史のあるラグジュアリーブランドの世界では、リアルファーを使った高級な服が存在する。それに対して新興企業である同社は、「時代を先取り、これまで無かった価値観を生むことで勝負する」。


 エコファーへの全面切り替えには、当然リスクもある。実際に店頭では、リアルファーの商品が欲しかったという消費者の声も根強く、注文をキャンセルした中国人バイヤーもいた。ファー関連商品の売り上げ減の影響は億円単位と捉えているが、「失うものがあっても、それを補って余りあるものが何なのか。それを作り出すのがファッションなのではないか」と強調する。来年、再来年と、「エコファーを楽しむお客さんが増えていく自信はある」。

 合繊のフェイクファーは、エコファーという呼び名の普及とともにイメージが変わりつつある。風合いの良いエコファーも増えてきた。とはいえ、「本物のファーのパワーやオーラをエコファーでどう表現するのか」、質の向上はまだまだこれからの大きな課題だ。

 16年は、エコファーそのものがトレンドとしても注目された。しかし、エコの流れは長期的に続くと同社はみている。目標の一つは20年の五輪イヤー。そこに向け、技術者と協力し、「恥ずかしくない品質のエコファー」の開発に取り組む。

 ファッション企業は、憧れを持ち続けてもらえなければ衰退する。エコファーのような取り組みを通じて示される企業やブランドの姿勢は、「憧れても構わない企業かどうかの最低限の名刺代わりのようなもの」。エコファーに込められたスピリッツを研ぎ澄ませ、それこそが高級だと思ってもらえるような、新しい価値観を作り上げていく。

 

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ファーコートなども、全てエコファーに切り替えた


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