仏人ファッション デザイナー マルク・ボハンさん死去

2023/09/11 17:00 更新


【パリ=松井孝予通信員】仏人ファッションデザイナーのマルク・ボハンさんが9月6日、ブルゴーニュ地方にある自宅で死去した。97歳だった。

 ボハンさんはジャン・パトゥ、エドワード・モリニューのアトリエを経て、53年に自身のクチュールメゾンを創設したが、1年で廃業。その後パトゥに戻り、57年に「クリスチャン・ディオール」に入社。イヴ・サンローランの後を継ぎ61年、アーティスティックディレクター(AD)に就任した。

 デビューコレクション「スリムルック」は成功を収め、シンプルさを秘めたエレガントなシルエットで顧客を広げた。67年に「ベビーディオール」、70年に「クリスチャン・ディオール・ムッシュー」、66年にディオール初のメンズフレグランス「オー・ソバージュ」を立ち上げ新しい分野を切り開いた。

 84年、仏人実業家ベルナール・アルノー氏がブサックグループからディオールを買収したが、ボハンさんはADにとどまった。89年にディオールでの約30年にピリオドを打ち、英「ノーマン・ハートネル」のADを92年まで務めた。優れたクチュリエに贈られるデ・ドール賞を83年、88年に受賞した。



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