「ルイ・ヴィトン」のパリ・サンジェルマンデプレ店は4月末まで続く都市封鎖の間、ブックショップとして営業する。今回の新型コロナウイルス防止策で、営業が許可される生活必需品リストに書籍が加えられた。
同店舗ではルイ・ヴィトンが出版するシティガイド、トラベルブック、ファッションアイなど旅をテーマにしたタイトルを中心に、フォンダシオン・ルイ・ヴィトンで開かれた展覧会のカタログ、そのほかセレクションしたモード、写真、デザイン、建築、ライフスタイルの書籍が並ぶ。
ディスプレーされたトランクに囲まれながら、本の中での旅が楽しめる。メゾン創業者の孫、ガストン・ルイ・ヴィトンは文学愛好者だった。書籍やタイプライター用のトランクを開発し、また第1次世界大戦時にはシャンゼリゼ店内に読書室を開設した。文化に縁のあるサンジェルマンのこの限定ブックショップは、後にコロナの時代を語る一ページとなるだろう。
(パリ=松井孝予通信員)