森ビル(東京)が運営する「ラフォーレ原宿」がコロナ禍3年目の昨年4月28日にオープンした「愛と狂気のマーケット」。ラフォーレらしいとがった売り場名だが、愛は「出会い」であり、狂気は「才能」を意味する。原宿が失いつつある自由や多様性を取り戻すのが狙いだ。エッジの利いたファッションだけでなく、数百円の雑貨から100万円を超えるアート作品、伝統工芸品や飲料などなど、雑多でカオスなその姿は原宿の縮図のよう。最大で70ブランドが毎月入れ替わる。
出店費用を抑えて
ラフォーレが声掛けするだけでなく、様々なクリエイターや企業が自ら手を挙げ、審査を経て出店がかなう。「コロナ下でラフォーレ原宿がやるべきことを体現した」。売り場運営のリーダーである神田千穂さんは言う。背景には、高止まりする原宿の家賃があった。個人や小規模事業者が商売をしにくくなっていた。
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