ベルギーのバッグブランド「キプリング」は19年秋冬、次世代にファンを広げるため、ユニセックス、ミレニアルをテーマに刷新する。日本では輸入販売代理店のL&Sコーポレーションが新しい店作りや提案の改善に取り組む。主力客層の年齢が上がっていることから、19年春夏物で刷新に着手したが、今秋冬物でさらに大きく手を入れ、ミレニアル世代を主対象にユニセックスのアイテムを全面に打ち出す。
【関連記事】ベルギー「キプリング」 19年春夏から新コンセプト
秋冬物では四つの新しいコレクションを出す。都会的なアウトドアを提案する「エッジランド」は、エイジング加工やしわ加工を施したクラシックなオリジナル素材「クリンクルナイロン」を使ってビンテージ感を表現した。メタリックな光沢のある仕上げや深みのあるリッチな色使いのバックパックなどを作った。
洗練された女性向けの「パッカ」はシリコーン製のタッセルを使ったり、撥水(はっすい)加工のコーティングを施したりして落ち着いた雰囲気に仕上げた。
新世代を意識した「ブーストイット」は〝冒険〟をテーマにしたスポーツカジュアルのバッグで、リラックス感のある見た目にしっかりした作りの内側が特徴だ。裏地にはすべてオレンジの生地を使用した。
「ホリデー」はレトロ感を重視したホリデー向け企画。温かみのあるメタリック素材を使い、音楽をテーマにピアノやCDをモチーフにしたバッグを販売する。1万~2万円台中心。
日本限定企画では、京都のファクトリーブランド「seisuke88」と協業し、約150年前の京都画壇の日本画家が考案した斬新な図案や帯の文様を現代風によみがえらせた伝統衣装を活用。「椿(つばき)」と「鶏頭」の二つのシリーズを用意した。
企画を刷新し、今春から期間限定店を出して新コンセプトを発信している。秋はさらに新世代に向けた店、売り場作りに力を入れ、期間限定店でのイメージ発信や直営店の改装などに取り組む。