木幡メリヤス、「福島発」に思い込め

2015/07/21 06:25 更新


 木幡メリヤス(福島県伊達市、木幡行正社長)は、多色使いの手の込んだレディスニット作りで定評のあるメーカーだ。

 福島第一原発事故で飯舘村の工場閉鎖を余儀なくされ、会社資産の4分の1を失った。その後、苦闘しながら売上高を震災前の7割強まで戻している。木幡社長は4年3カ月前の「飯舘の工場社員に最後の給料を渡した場面が忘れられない」という。

 その後もいくつかの困難を乗り越え、現在、本社工場はコンピューター横編み機約20台を核に、①自社ブランド「オリジナルファッション」②糸買い加工のODM(相手先ブランドによる設計・生産)③賃加工――の3形態の生産をしている。

 木幡社長は震災・原発事故を経て、「単なる大量受注を消化するのではなく、作り場が元気になる小さなロットで限りなく直営店に近い仕事をしたい」と思うようになった。絣糸を使い、多配色の糸の組み合わせで柄を表現するレディスニットは「当社のスケールでしかできない」と強調する。

 同社は22~24日、東京ビッグサイトで開かれるJFWインターナショナル・ファッション・フェアのサステイナブル・ファッション・エリアに出展し、「志」が共有できる取引先との出会いを探る。

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