「キッズ・ラブ・ゲイト」の靴には、どこかロンドンのストリートのムードが漂う。それはデザイナーの山本真太郎のキャリアに由来するものであろう。ブランドをスタートしてから、徐々にビジネスを広げ、近年はさまざまなブランドとコラボレーションを進めてきた。最新のコレクションとともに、ブランドの目指すところを聞いた。
(小笠原拓郎編集委員、写真=加茂ヒロユキ)
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小笠原 最新のコレクションについて教えてください。
山本 2021年春夏は原点回帰のコレクションです。ハードなソールとこぎれいなアッパーが特徴です。デヴィッド・リンチの映像「ツインピークス」のイメージがあって、色使いやフェミニンな木型にそんなイメージを取り入れています。
最近、がっつりとルックも撮影するようになりました。スタイリングは丸ちゃん(丸山晃)がやってくれていて、彼にイメージを伝えて、編集してもらっています。漠然としたイメージは最初からあって、靴のコレクションができた上で、改めてイメージを伝えていきます。毎回、テーマは設けています。前のシーズンは「モッズ、バイク」。ベスパに乗っているイメージでした。
ビジネスでは今、コロナでちょっと中断してますけれど、トーバっていうパリのショールームを通じて、海外で見せるようになって4年くらいです。ブランド自体はもう12年になります。毎日、試行錯誤です。
小笠原 もともとは英国のコードウェイナーズカレッジに通っていたのですか。