《小笠原拓郎の聞かせて&言わせて》キッズ・ラブ・ゲイトをデザインする山本真太郎さん 世界に毒を発信するには、僕には靴しか手段がない

2021/01/14 06:29 更新会員限定


 「キッズ・ラブ・ゲイト」の靴には、どこかロンドンのストリートのムードが漂う。それはデザイナーの山本真太郎のキャリアに由来するものであろう。ブランドをスタートしてから、徐々にビジネスを広げ、近年はさまざまなブランドとコラボレーションを進めてきた。最新のコレクションとともに、ブランドの目指すところを聞いた。

(小笠原拓郎編集委員、写真=加茂ヒロユキ)

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 小笠原 最新のコレクションについて教えてください。

 山本 2021年春夏は原点回帰のコレクションです。ハードなソールとこぎれいなアッパーが特徴です。デヴィッド・リンチの映像「ツインピークス」のイメージがあって、色使いやフェミニンな木型にそんなイメージを取り入れています。

21年春夏コレクションから(ブランド提供)

 最近、がっつりとルックも撮影するようになりました。スタイリングは丸ちゃん(丸山晃)がやってくれていて、彼にイメージを伝えて、編集してもらっています。漠然としたイメージは最初からあって、靴のコレクションができた上で、改めてイメージを伝えていきます。毎回、テーマは設けています。前のシーズンは「モッズ、バイク」。ベスパに乗っているイメージでした。

 ビジネスでは今、コロナでちょっと中断してますけれど、トーバっていうパリのショールームを通じて、海外で見せるようになって4年くらいです。ブランド自体はもう12年になります。毎日、試行錯誤です。

やまもと・しんたろう 1974年東京生まれ。90年に渡英、96年からオールドキュリオシティショップにてアシスタントとして勤務。2000年に帰国し、OEM(相手先ブランドによる生産)の企画営業などを経て、08年秋冬にKIDS LOVE GAITE(キッズ・ラブ・ゲイト)をスタート。

 小笠原  もともとは英国のコードウェイナーズカレッジに通っていたのですか。

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