高島一精、大阪で個展 「手の届く範囲でやることに意味」

2021/08/17 11:00 更新


9月2日から大阪で開催

 デザイナーの高島一精は9月2~12日、大阪・中之島で活動するクリエイティブユニットのグラフが運営するグラフポーチで、書き下ろしのイラストを中心とした個展「This is not a cat.」を開催する。〝猫ではない〟黒いシルエットの動物のイラストや、イラストから生まれたドレスを展示する。

 グラフポーチのコンセプトは、暮らしの実験空間。キッチン用品や家具が並び、自然光が差し込む暮らしに近い空間で、美術館やギャラリーとは一味違った展示を行う。「当たり前にある日常をほんの少し刺激するような会場構成」で、作品と鑑賞者が交わり、新しい発見や交流が生まれる個展を目指す。

 高島はエイ・ネット退職後の20年10月から、個展と同じThis is not a cat.という活動名で服の制作を行ってきた。インスタグラムで月に1回、新作4~5点を発表し、受注生産している。デザインから発送まで全て自身で行っており、「一人アパレルメーカーです。お客さん一人ひとりにメッセージを書いたり、一つひとつの作業が楽しい」という。

 注文人数は現在、1回につき100人以上。多い時は130人になる。これ以上増えたら一人では対応できないが、スタッフを増やして仕事を分担すると「楽しさは半減する」。自身の手の届く範囲でやることに意味を感じているという。

 19年に始まった同名の個展は、鎌倉や京都などに続いて今回で4回目。関西初の作品販売を行うほか、グラフの服部滋樹代表とのギャラリートークや、古着や古布を使ってキャラクターを生み出すワークショップなど、大人も子供も楽しめる企画を準備している。



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