カットソーの川北縫製 自社ブランドを北米へ

2016/11/15 06:54 更新


 カットソー工場の川北縫製(香川県さぬき市)が、海外市場開拓を本格的に目指す。今年はメンズ主力の自社ブランド「カーリー」で米国のリバティーニューヨークに初出展し、数軒のショップからオーダーがあり手応えを得た。川北繁伸社長は「3年後に北米圏で販売店舗数40軒を目標」に掲げ、50軒に到達するころをめどに、営業や物流機能などを担う現地法人を設立する計画だ。

 同社はOEM(相手先ブランドによる生産)主力のメーカーだったが、衣料品生産の海外シフトに伴ってコスト競争力を失って苦境に立たされていた。国内の自社工場を生かす方法を模索する中で、09年にカーリーを立ち上げた。

 ベーシックなデザインだが、丁寧な作りによる着心地と見栄えの良さが服にこだわる男性に支持されている。販路は各地で奮闘する有力な個店専門店。各店のオーナーやバイヤーが気に入り、存在が知られるようになり、約50店まで増えた。

 販売数量は月2000~3000枚まで拡大し、この間は縫製スタッフを中心に従業員も増強した。カーリーをきっかけに入社した4人の20、30代社員の育成も進めている。一方、延反、裁断の工程は自動機を導入して効率を上げた。海外市場への挑戦も含め、次のステップに向けた基盤を整えている。

 

すべてカットソーの「カーリー」


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