《テキスタイル製造卸トップに聞く》川越政社長 川越浩治氏 潜在能力を引き出し成長

2024/05/09 12:30 更新有料会員限定


川越浩治氏

引き続き最高益

 ――23年度(24年3月期)の状況は。

 売上高は34億円の見通しで、昨年に続き過去最高です。海外の展示会に参加し、欧州などで新規の取引先が拡大。中国、ベトナムも現地拠点で開拓を進めています。国内は既存の取引先が伸びました。円安でインポート生地が使いにくいアパレルメーカーが、国内の高級生地に目をつけています。例えば尾州で生産するリネン織物など、他にない風合いが評価され、レディスの高級ゾーンなどで採用されています。

 逆にOEM(相手先ブランドによる生産)は輸入なので、円安で環境は厳しい。ただ、海外拠点にスタッフがいるという安心感で、既存顧客からの受注が増えています。弊社は人材定着率が高く、トラブル対応にも慣れています。バスケットボール向けも伸びました。ワールドカップの影響かもしれません。登山のギアやウェア向けも好調です。今後も伸びていくと見込んでいます。

根幹は人材重視

 ――今年度の取り組みは。

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