札幌駅高架下で新商業施設の開業が決まった。運営は札幌駅総合開発。22年に閉業した「パセオ」の跡地を引き継ぐ形だ。既にテナントの募集を開始し、28年冬の開業を目指す。
パセオは1日約15万人の乗降客数による集客を生かし、地元に根付いた商業施設として支持されてきた。コロナ禍の影響が出始めた19年度にも203億円を売り上げていたが、新幹線開業に伴う工事の関係で、惜しまれつつ閉業した。
在来線部分の工事にめどがつき、再度商業施設を出す。売り場面積約1万6500平方メートル、テナント200店ほどと、パセオとほぼ同規模を想定する。通勤・通学客や地元のファミリー層などをターゲットに据える。日常生活やちょっとしたぜいたくに向いた食料品やファッション、雑貨、コスメのテナントを揃える。道内の名産品を使った食品などで観光客も狙う。
「モダンヒュッゲ」をテーマに、木目調の温かみのある内装にし、駅直結ながら落ち着いた気持ちで買い物できる空間を目指す。イベントなどを開催できる広場も設置する計画だ。
施設が面する札幌駅北東部の再開発でマンション、ホテル、オフィスなどが増加する状況が追い風になると見ている。住民や宿泊客の増加による需要を取り込みたい考えだ。
