仏製革靴「ジェイエムウェストン」を輸入販売するジェイエムウエストン・ジャパンは10月31日、東京・日本橋浜町に世界初のアトリエ・ブティック「ジェイエムウエストンアトリエ」を開いた。リペアやビンテージ靴の販売、アートの展示を通じ、ファンとのコミュニケーションを育む。
61年に建設された2階建ての旧印刷工場をリノベーション。2階は東京都港区にあったジャパン社を今年6月に移転した。1階のアトリエは、仏リモージュの工場に着想を得てしつらえ靴の生産時に使うカートを模した木製什器を使う。
木曜~日曜日の営業で、主に4メニューで来店客をもてなす。一つがリペアで、本国から取り寄せた仏製の革、純正のパーツを使い、専門の職人がカウンセリングとリペアに応じる。
二つ目が商品の販売。革のきめが細かいボックスカーフを使ったローファー(税込み18万7000円)を限定商品として30足発売するほか、定番、ゴルフシューズの2型のローファーを扱う。また、顧客から回収してフランスの工場で修理した「ウエストンビンテージ」(7万7000円から)も販売する。国内直営店で常設するのは初めて。

三つ目がブランドディレクターのオリヴィエ・サイヤール氏がキュレーションするアートの展示。
四つ目はカフェの併設で、近隣の焙煎所に依頼したオリジナルコーヒーやローファー型ビスケットなどを提供する。ブランドに関連する古雑誌も備えており、体験型サービスを充実させてコミュニティーを築く。
マーク・デュリーCEO(最高経営責任者)は、世界初のアトリエ・ブティックを日本に作った理由について、「日本の小売店の在り方は世界のどの国よりも先を行くから」と話す。今後も空間を自由に使い、様々な新しいことに取り組んでいく意向だ。