JFW‐JC2018、PTJ18年秋冬が開幕

2017/11/29 04:27 更新


 JFWジャパン・クリエーション(JFW-JC)2018、プレミアム・テキスタイル・ジャパン(PTJ)18年秋冬では、得意技を生かすだけでなく、発想を変えて異なる用途を探ったり、他の技術と融合して開発した新しい提案が目白押しだ。

大津毛織 ジャージーに超撥水

大津毛織

 ウールや獣毛などの織物、ジャージーの超撥水(はっすい)加工「アクアドロップ」を出した。水をはじくだけでなく、汚れも付きにくく、落ちやすい。ノンホルマリン、ノン樹脂、ノン有機溶剤による有害物質を使用しない安心、安全の加工。アウターからインナーまで幅広く対応できる。

トシテックス ニードルパンチで温かみ

トシテックス

 多彩なカラー、番手のファンシーヤーンを編み込んでから、全面や部分にニードルパンチを施して、グラデーションがかったぬくもりのある表情を演出。幅は50センチまでしか対応できないが、多彩な形状の糸、20色以上に対応でき、オリジナル性が発揮しやすい。服の部分使いなどで個性を出す。 

小林 秋冬向けに3Dレース

小林

 春夏素材と見られがちなレースをボリュームや立体感を持たせて3Dレースとして秋冬向けに打ち出す。アクリル・ウール糸でポリエステル地に刺繍した花柄は存在感を放つ。刺繍を重ねたり、ラメ糸で豪華さを表現したものも。またキルティングに刺繍した後に加工で縮ませて凹凸を出したデザインも新鮮。

山政テキスタイル 凹凸ある2次加工素材

山政テキスタイル

 シュリンクプリント技法による2次加工素材を提案。グレンチェックの先染めなど、ポリエステルに収縮シートを使って凹凸表情のシュリンク加工を施し、加工段階で凸部分にフロッキーや顔料、グリッター、光沢樹脂などの加工を重ね、バリエーションを拡大した。形態安定性もある。

ダックテキスタイル デニム2種でティアード

ダックテキスタイル

 主力のデニムを様々な加工を駆使して、多彩なデザインに仕上げている。新素材は、2種類の綿100%デニムをティア―ド状に加工したもの。手作業で作った物はあるが、生地のカット、縫製の工程を自動化して生産効率を上げ、量産体制を整えた。

小松和テキスタイル 〝柔らかさ〟引き出す

小松和テキスタイル

 染色工場と開発した企画「東炊き染」は、天然繊維が本来持つ膨らみや柔らかさを最大限生かした風合いで、女性に癒しを与える〝リラックスファブリック〟をうたう。小さい鉄釜を使い、職人が付きっきりで温度や湿度を調整しながら少量ずつ染め、熱セットをせず、自然乾燥で仕上げる。しわがあり、力の抜けた仕上がりだ。

丸井織物 合繊でハワイアンシャツ

丸井織物

 合繊による機能で、「日常のふとした瞬間に心地良さを感じてもらえる素材」の提案を製品も交えて充実させた。鮮やかな植物のプリント生地は、ハワイアンシャツを想定して作った。ウォッシャブルで、シワになりにくいという合繊の実用性を訴求する。



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