セレクトショップ「パリゴ」を運営するアクセ(広島県尾道市)が旗振り役となり、地場の産地と組んで昨春立ち上げたブランド「ジャパンデニム」の事業が拡大している。参加する事業者、協業ブランドとも増え、今春にはデニムの生地でミラノウニカ、製品ではパリのトラノイへ出展、海外販売の道筋もつけた。生産に携わる工場やデザイナーの協力をベースに、パリゴでの販売が伸びている。20年度はジーンズで5000本の販売を目指す。
(永松浩介)
ジャパンデニムは、行政と事業者が連携して国産デニムをPRする「備中備後ジャパンデニムプロジェクト」の一環。広島県福山市と岡山県井原市を中心とするエリアは国産デニムの8割を生産し、紡績から染色、加工などデニム生産に関わる業種が集結するが、明確なブランドがないため一般には知られていない。
そこで、産地近くに本社を置くアクセが、製造業者とデザイナーを結び、ブランド化した(国内商標登録済み)。19年度は18の製造業者と、アクセと取引実績のある12のブランドが参加。コレクションは年1回。昨春のギンザシックスでの期間限定店では計画の3倍近くを売り上げた。19年度の総販売本数は2520本。