ジャパンイマジ「エージープラス」 客層広げ復調

2018/09/03 06:30 更新


 ジャパンイマジネーションのレディスカジュアル「エージープラス」は、客層を広げることで復調している。最近は40~50代女性が多くなっていたが、20代をはじめとした新規客の獲得のため商品企画や店作りを刷新。18年春夏は既存店客数が前年同期比1.8~1.9倍と大幅に伸びた。

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 デイリーカジュアルウェアを販売するエージープラスは97年スタート。アトレやシャポーなど駅立地の施設に出店し、その後ショッピングモールにも広がった。しかし、低価格ブランドとの競合激化に伴い5、6年ほど前に価格を下げた。一時的には浮上したがブランドの特徴は不明確になった。出店先の年齢層が高いケースが多く、若年層の集客も課題だった。

 そこでまずは入店客数や買い上げ客数を増やすため、「商品のトレンド性を高めた」(石井伴明エージープラス/リドルフロムブランドリーダー)。以前はチュニックのイメージが強かったが若々しいデザインを増やし、一方で既存客のニーズも考えゆったりしたサイズや家庭洗濯可能に配慮した。18年春夏物から本格化し、ブルゾンやワンピース、服飾雑貨が売れた。

 秋冬は、ビジュアルに雑誌『メル』モデルで20代の村濱遥さんを起用しイメージ刷新を進める。ワンピース4900円など。

秋冬ビジュアルにはモデル村濱遥さんを起用し、若々しいイメージを訴求

 店作りでは「ブランドの打ち出しをはっきりさせる」ため、平均7、8体、多い店では10体ほどあったマネキンを3分の1程度に集約。什器や在庫を絞り、物量の多かった売り場は通路を広くすっきりさせた。

 これらの取り組みで、3~7月の既存店売上高は約30%増。戦略商品など一部で価格を下げたが、それ以上に客数が大幅に伸びた。特に、施設の集客が高く反響が出やすい東京スカイツリータウン・ソラマチ店、若い客層が多いピオレ姫路店やHEPファイブ店が好調だ。

 店単位やブランド全体での販促も強化している。8月には税込み7000円以上の購入でサコッシュのノベルティーをプレゼント。新オープンの天王寺ミオ店では村濱さんの来店イベントも開き、20代をはじめ幅広い層を集めた。

 30以上あった店舗は、この間のスクラップ・アンド・ビルドで不採算店を整理し現在20店。限られた店数だからこそ、現場と本社のコミュニケーションを密にし、全店一律ではなく各店に合ったMDや仕掛けなどきめ細かく対応している。一方で、ブランドに合う立地へは新規出店もしていきたいという。

8月に出店した「エージープラス」天王寺ミオ店


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