伊藤忠のジーンズ課、加工にこだわった日本製供給強化

2018/05/17 05:58 更新


 伊藤忠商事のジーンズ・カジュアル課は、加工にこだわった日本製ジーンズの供給を強化する。各工程を全て国内で手掛ける仕組みを構築しており、約10年の実績がある国内顧客への販売に加えて、海外も視野に入れている。

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 ジーンズ・カジュアル課が構築しているのは、生地、縫製、洗いを岡山県、広島県で一貫生産するスキーム。生地で4~5社、縫製で4社、加工で4社のチームを結成し、伊藤忠商事が東京で企画と全体のアレンジを担っている。熟練の職人の技術、若い職人の感性を融合させることで「今までにない高品質、高感度の商品を生み出す」という。

 企画、開発については、シーズンごとに200種類の筒見本を作成。その上で顧客からのリクエストに応じて、オリジナル商品を生産する。国内生産ならではの小ロット対応も可能で、主力ターゲットは「個性的なファッションを好む20~40代」としながらも、加工の工夫で幅広い層を対象にしている。

 同課は4月に開かれたJFW-インターナショナル・ファッションフェアMAGIC・JAPAN(JFW-IFF・MAGIC)に出展し、新規顧客の開拓を推進した。

 現在は国内の顧客のみに供給しているが、今後は伊藤忠グループのグローバルネットワークを活用して、日本製ジーンズの輸出強化に乗り出す方針だ。海外の展示会への参加や欧州の拠点、人員をベースに海外の顧客を開拓する。

国内生産ならではの特殊加工を駆使し、高品質かつ高感度な商品を提案している


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