ショップマネージャー、ECプラットフォーム企業勤務を経て22年に、レディスセレクトショップのイシカワラボ(静岡県三島市)に入社した瀧田知弘さん。同社は、コロナ禍を機に20年にEC主力に切り替えて以降、売り上げを4.7倍に伸ばしている。
――業務内容は。
主に売り上げ集計や計画の進捗(しんちょく)管理、施策に必要なデータ加工ですが、採用や全社員の個人目標設定などにも携わり、どちらかと言うと総務的ですね。インスタライブと連動したECで売り上げを伸ばしてきましたが、これまでが足場固め。今年はライブに依存しなくても売れる仕組み作りをしたいと思っています。
――ECの特徴は。
現在、売上高のEC比率は95%。当社最大の特徴は月30~35回のインスタライブの多さです。ライブは入荷商品の紹介が主ですが、商品スペックを知らせるより、顧客とコミュニケーションを深めることを主眼としています。ライブでは出演者のキャラクターをできるだけ伝えています。
昨年新たに2人を加え、キャストは4人体制です。現在4万人のフォロワーがおり、ライブ配信後のCVR(購入率)は3%前後で、5%を超えることもあります。リピート購入率も約80%と高い結果が出ています。
――課題は。
先行商品の紹介はメーカーからサンプルをお借りすることが多く、顧客満足を高めるためにもオリジナル比率を上げることが必要と考えます。また、価格設定を勘に頼ることが多く、売り上げ計画の精度を高めるためにも単品管理を強化しデータ分析に生かしたい。地方の小規模企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)は勉強することが多いですが、社員が新たな創業の気持ちになれるのは強みだと思います。