イザベル・マランは7月6日、東京・南青山に新旗艦店を本格オープンした。表参道駅から新店に向かうと、黄色い岩のような新店が見えてくる。遠くからでもすぐわかるユニークな存在感。通称「イエローハウス」と名付けられた。
デザイナーのイザベル・マランと日本人アーティストの曽根裕がタッグを組んで形にした。
目を見張るファサードのフォルムは、曽根の黒曜石の作品シリーズがインスピレーション源になっており、曽根のアートワークが巨大化した印象だ。そこに、マランにとって「愛着のあった」以前の表参道店を彩っていた黄色を重ねた。
「フランスと日本の文化をつなげたい」というマランの思いが、曽根との協業につながった。マランは曽根について、「モダンで先進的でヒューマンタッチが感じられる」とし、手仕事を重要視するデザイナーならではの取り組みとなった。
新店は2フロアで、広さ200平方メートル。広い空間に、楽しいアイデアが散りばめられた。天井は型紙のように部分的に切り取られ、フロアには曽根による鮮やかな黒曜石の作品が点在する。フロアは、天然石やガラスを混ぜたテラゾー仕上げ。
ふかふかの大きなソファを置いて、くつろげる空間を作った。
商品は、メンズとレディスのメインラインとセカンドラインの「マラン・エトワール」、雑貨などフルラインが揃う。
オープンを記念したトークイベントで、マランは「社会活動家みたいになると思っていた私がまさかワールドワイドに発信するデザイナーになるとは。でも結果的に社会に発信する活動をしていると思う」とし、「日本の人に人間らしいハピネスや希望を感じ取ってもらいたい」と語った。