欧米による経済制裁が解除されたイランで、繊維関連のビジネスチャンスが生まれている。津田駒工業は、同国テキスタイル企業での更新需要を見込み、営業活動を活発化させている。
同社によると、イラン北部にはテキスタイル産地があり、シーツ、タオルなど綿布中心に生産が行われているという。同社の旧式シャトル織機が今も現役で稼働するなど、制裁の影響もあって設備更新が止まっており、最新機に置き換わるチャンスがあるとみる。
同社は制裁解除後の2月にイラン中部のイスファハーンで初めてセミナーを実施し、自社の強みや最新機などを紹介した。セミナーには100社規模の参加があり、客先との新たな接点をきっかけに個別商談につなげている。
イランは人口8000万人近く、GDP(国内総生産)4000億㌦で中東屈指の規模。今年1月の経済制裁解除により、今後は海外からの投資や経済活動の活発化による成長が期待されている。
同社は、最大販売先のインド、中国に次いで、パキスタン、バングラデシュ、イラン、ベトナムといった新興国での拡大に期待、不定期でセミナーを開くなど営業活動を強めている。