「人生は良くなっている?」 50年前と比較、昔は良かった人が多数

2025/12/25 06:25 更新NEW!


 「人生は良くなっているのか?」。イプソスが世界30カ国の人に2025年の生活が、人々の抱いている1975年の生活イメージと比べてどのようなものかを聞いたところ、30カ国平均で44%の人が75年に生まれた方が良かったと回答した。25年に生まれたかったと回答した人の24%を大きく上回った。世代別ではZ世代のみが75年より25年に生まれた方が良かったと回答した人が多かった。

 国別では、75年に生まれた方が良かったと答えた人は、フランスの57%が最多で、ベルギーとメキシコが53%、ニュージーランドと英国が52%などとなっており、日本は32%だった。25年に生まれた方が良かった人の割合が高かったのは韓国の44%のみだった。

 注目すべき点をリポートは、「30カ国全体の人口の72%が75年以降に生まれているため、意見の多くは個人的な記憶に基づくもの」としたうえで、「人々が現在の環境を目にしているものが、彼らに警鐘を鳴らしている」と分析している。更に、アクサ「フューチャーリスクレポート」によると、「世界は20年よりも現在の方が脆弱(ぜいじゃく)である」と回答した人が78%、「政府の能力に全面的な信頼を置いている」人は16%に過ぎなかった。

 これらを踏まえリポートは、「物事は進歩しているというよりはむしろ退行しているという認識が強い」と指摘している。



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