インビスタ、アパレル事業を山東如意に売却 来年中頃

2017/10/30 14:11 更新


 インビスタは28日、スパンデックス「ライクラ」を始めとするアパレル&アドバンストテキスタイル事業を山東如意グループに売却すると発表した。グローバル展開する原料・原糸工場、技術、販売、管理部門が対象で、総人員は全世界3000人。来年中ごろに手続きを完了する。

 アパレル&アドバンストテキスタイル事業はインビスタの主要4事業のうちの一つで、山東如意インベストメント・ホールディングとの間で最終契約を結んだ。売却額は非公表だが、関係者によると数千億円とされる。

 売却対象はライクラのほか、吸水速乾の「クールマックス」、軽量保温「サーモライト」、廉価版スパンデックスの「エラスパン」、綿ライク「サプレックス」、軽量通気「タクテル」といった原糸・テキスタイル事業で、原糸工場以外に原料工場や研究開発センター、営業所などを含む。

 一方、スパンデックス原料のポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)やブタンジオールなどに関わる知的財産権は引き続き保有し、ライセンス供与を継続する。また、「コーデュラ」を始めとするナイロン66繊維や、ナイロンポリマー、中間体事業などはインビスタが継続する。

 インビスタのジェフ・ジェントリー会長兼CEO(最高経営責任者)は、「アパレル事業は常に当社のポートフォリオの戦略的で重要な部門。顧客、従業員、株主にとって最大の価値を創造する企業が保有すべきで、山東如意は長期的に成功する知識や能力を持っている」としている。



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