ジェトロ(日本貿易振興機構)の海外進出日系企業実態調査アジア・オセアニア編(21年末実施)によると、今後1~2年で事業を拡大したい国として、インドが1位になった。人口や若年層の多さ、中間層の拡大など、潜在的な成長力は誰もが認める半面、地理的な要因をはじめ、生活や文化、商慣習の違いからビジネスが難しい国との見方が強かった。ただ、ここにきて中国やASEAN(東南アジア諸国連合)諸国の安定度が揺らぎ始め、相対的に〝インドリスク〟が軽減。さらに国際的な綿花急騰のなか、綿産国の強みが浮上して事業拡大の機運につながっている。
(山田太志)
最も期待する国
ワコールホールディングスは、30年度を着地点とする「ビジョン2030」の中で、海外事業の売り上げ収益を今期見込みの701億円から1080億円へ拡大する計画を掲げた。欧米と中国の主要地域に加え、最も期待する新興国にインドを挙げている。
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