ヒューマンフォーラムの進化型古着店「森」 企業向けファッション衣料のアップサイクルも開始

2023/07/05 11:00 更新


店舗に併設した「リサークルスタジオ」

 ヒューマンフォーラム(京都市)の進化型古着店「森」は、企業向けにファッション衣料をはじめとしたアップサイクルの受注を始めた。同店併設の工房「リサークルスタジオ」や、全国の縫製士をパートナーとして組織したリサークルパートナーズなどで実現するもの。感度の高いアップサイクル商品を小売りしてきたが、オファーが増えているためBtoB(企業間取引)も手掛けることにした。

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 森は、店頭で古着のアップサイクル商品を品揃えの一つとして販売するほか、「ザ・タイニー・ショップ・バイ・モリ」の期間限定店またはECで、古着のアップサイクル商品を軸にした提案をしている。

 アップサイクル商品はリサークルスタジオで物作りするほか、22年3月からリサークルパートナーズとして業務委託縫製士を活用している。パートナーは縫製経験のある個人が多く、全国で20人。今後もさらに増やす。パートナーの面接や作業内容の打ち合わせにはオンラインを活用。パートナーは自宅などで縫製している。勤労継続支援A型事業所のスマイルズ(京都市)とも組み、一部のアップサイクル商品を依頼している。

リサークルスタジオで行われるアップサイクルの服作り

 物作りの背景が整い、社外からの引き合いも増えているため、アップサイクルのBtoBも行うことにした。6月にリサークルスタジオの公式サイトも立ち上げた。既にプロのダブルダッチ(2本の縄を使う縄跳び)チームのユニフォームを製作したほか、大手アパレル企業との取り組みに着手した。

 リサークルスタジオはリペアも受け付けており、6月には「パタゴニア」京都が期間限定で実施したイベント「WORN WEAR」のリペアブースにも参加した。

 森は3~5月の売上高が前年同期比47%増。ザ・タイニー・ショップ・バイ・モリのECが前年同様に6割近くを占めるが、強化している期間限定店も好調だ。今春からはアップサイクル商品の中で人気のあるブランド「チナツアオヤマ」で、米国輸出の商談も開始し、サンプルのリースが始まった。

森で人気のアップサイクルブランド「チナツアオヤマ」

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