ヒューマンフォーラム(京都市)が京都市内で運営する進化型古着店「森」で、古着をリメイク、アップサイクルする商品の企画などを担う。メローロックミシンを活用した自身が手掛ける「チナツアオヤマ」が人気で、今月には渋谷で初めて単独の受注会を実施し、予算の倍以上の好結果になった。
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父が古着好き、母はミシンを使ったリメイクを趣味にしていた影響もあり中学生のころから古着が好きになった。高校卒業後、同社の「スピンズ」で働き、19年春に森が立ち上がる際に異動し、古着と向き合う機会が増えた。店頭で売れ残ったニットを見て、「どうにかして売れないか」と考え、メローロックミシンを活用したリメイクに着手。「予想以上に反応が良かった」ことから、継続して提案することになり、後のチナツアオヤマの原点になる。ふだんは森のオンライン店「ザ・タイニー・ショップ・バイ・モリ」で提案するアップサイクル商品のコーディネートや撮影もする。昨夏には米国へ古着の買い付けにも行った。
古着のアップサイクルは、個体差があるだけに一つひとつが全く変わったモノに生まれ変わる。「毎回新しい発見がある」と笑顔を見せる。組み合わせるモノ同士の配色を、メローロックの糸の色も含めて考案する。これを店舗に併設するアトリエのリサークルスタジオや外部の縫製協力メンバーが具体化する。人気については、「〝かわいい〟を最優先して企画を追求できて、自分の企画を信頼して実現してくれる生産背景があることが大きい」。今後は「コレクションを充実し、米国にも展開していきたい」と話す。
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あおやま・ちなつ 1998年大阪生まれ。「スピンズ」で働き19年に「森」に異動。古着のアップサイクル企画で「チナツアオヤマ」などを担当する。