ワールドグループのヒロコハヤシが堅調に伸びている。レディスバッグブランド「ヒロコハヤシ」を展開しており、独自のデザイン性に加え、時期別MDや新たな商品ラインの投入などが寄与している。
(武田学)
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昨年以降、特にバッグが好調で伸びが良く、今年も売り上げ増を維持している。既存店で伸びているほか、EC売り上げの拡大が目立つ。ミラノ在住の林ヒロ子によるデザインで、アート性のある独自の素材・フォルムが特徴。素材への加工で表情を工夫している点に人気が集まっている。財布が主力だったが、バッグを強化し、現在、革に網目状の型押しを施して染め、独特な模様を表現した〝オッティカ〟シリーズのトートバッグ(4万4000円)がブランドの売り上げ1位となっている。
デザインの独自性だけでなくMDの精度を上げてきたことが大きい。15年以降、ラインの構成を工夫してきた。デザイナーの個性を強く打ち出していたが、15年に日常での使用を重視したデイリーラインを導入して伸びが安定し、デザイナーの自由な発想で企画したコレクションライン(7万~8万円台中心)との2ラインを販売してきたが、今秋、両者の中間のデザイン性、価格設定で企画したコレクション2ライン(5万~6万円台中心)を加え好スタートを切った。
「展開表」を基本とした企画もポイントだ。展開表は時期別に細かく社会催事や買い物オケージョンなど商機を組み込んで必要な企画を考えるスケジュール表で、展開表をベースにデザイナーが企画を考える。そのために店長やエリア担当など店頭スタッフを加えた会議で精査する。展開表によるMDを積み重ねることで想定どおりに売れる仕組みが整ってきた。
店頭スタッフが必携するブランドブックも作成した。これまでの教育・研修に加え、ブランドの考え方への理解を徹底するのが目的。デザイナーがブランドのコンセプトや考え方、デザイン発想のあり方などを記した冊子で、6月に全員に配布した。
ECが伸びているが、購入客は実店舗のある首都圏が中心だ。実店舗とECを使い分けているようで、EC客の大半は実際に商品を手に取った人だと見られる。今春には公式サイトで使用しているビジュアルを充実するなどイメージ訴求を強めた。
現在、店舗販売は百貨店を中心に8店(首都圏5店、財布だけの販売で大阪、名古屋、京都に各1店)出しているほか、一部で卸も行っている。最近は店舗は増やしていない。期間限定店は出しているが、関西地区にバッグ、財布の両方を扱う店の出店を検討していく。
