パリ・オートクチュールウィークに合わせ、ジュエリーメゾンがハイジュエリーコレクションを発表した。貴石から始まる伝統的プロセスの逆を行く、デザインやイノベーションから発展させるクリエイションがより強まってきた。世代とジェンダーフリー、ライフスタイルの変化をハイジュエリーにどう結びつけるのか。その新しい一歩を印象付けるシーズンとなった。「シャネル」は秋のパリ・ファッションウィークで香水「N°5」の100年を祝うハイジュエリーを披露する。
一瞬の虹の美しさ求めて
ブシュロンのクリエイティブディレクター、クレール・ショワンヌは自然、光と色を応用したアートや建築を着想源に、ギリシャ語で全てを意味する光の現象「ホログラフィック」コレクションを見せた。これまでのハイジュエリーになかった色彩を実現させている。
表現手段はオパール、そしてテクノロジー。17世紀創業の高機能材料メーカー、仏サンゴバンと協業でメタルを媒介にしたホログラフィック加工を開発。優美な魚のモチーフにオパールをセットしたマルチウェアジュエリーは、目に焼き付くように輝く海のワンシーンを描く。
ホログラフィックセラミックの花びらでダイヤモンドやトルマリンを囲んだリングやブローチ。ホロゴラフィックロッククリスタルはシャボン玉のようなネックレスや、ダイヤのラインと光の束のブレスレットにする。イエローサファイアをセットしたグラフィカルなラインのクリスタルブレードのネックレスは、SFの次元へと輝きを放つ。