ワークユニフォーム専業のハイドサインが手掛ける「ハイドサイン」は、23年秋冬コレクションをインスタレーション形式で発表した。ホワイトカラー・ブルーカラーの職業分類やジェンダーにとらわれず、自分らしさを楽しむ「グレーカラーのユニフォーム」を提案するプロジェクトで、昨年9月の楽天ファッション・ウィークでデビューした。ファッションディレクターの山口壮大が協業している。
防寒アウターを中心に20モデルを揃えた。撥水(はっすい)性のあるタフタを使ったエプロン(税抜き参考価格4万3000円)は、中わた入りのキルティングをベースに、脇下から背中を覆う中わたのパーツで切り替え、保温性を高めた。ストレッチ性のあるポリエステル素材のメディカルコート(4万7000円)は、防寒着の上からも羽織れるようアームホールにゆとりを持たせ、外側から手が入る内ポケットを複数付けた。津村耕佑がデザインしたマルチユースのアウター(10万円)もある。透湿防水のナイロン素材を使い、リバーシブルベストと袖のパーツを組み合わせた。寝袋にもなるという。
一つひとつに複数の機能要素を持たせながら、滑らかな輪郭と柔らかい色味でリラックスした心地よさを誘う。キルティングのジャケットには半毛フェルトを使う。グレー地に様々な糸が絡み合うリサイクル感をデザインとして生かした。