エルメスは東京・銀座の旗艦店で、メゾンを象徴するバッグ「ケリー」から着想したジュエリーの展覧会「ケリーモルフォーズ」を開いている。11月27日まで。エルメスのジュエリー部門のクリエイティブディレクター、ピエール・アルディがデザインするジュエリーコレクション「ケリーモルフォーズ」が勢揃いする。パリなど世界を巡回した展覧会のラストとなる。
コレクションには、ケリーを形作る上で欠かせないディテールが随所に落とし込まれている。2本のストラップや留め具、カデナ(南京錠)、バッグの鍵を包む小さな革の鞘(さや)クロシェットなど。それらがジュエリーのパーツとなって遊び心あるモダンなデザインとなった。
アーティストのマティアス・キスによる透明感のある空間演出のなかジュエリーが揃った。展示の中でひときわ目を引くのは、ケリーのストラップを忠実に形にしたネックレス「ケリー・ガブロッシュ」。ダイヤモンドを全面に敷き詰めたストラップが、軽やかなスカーフのように優雅に交差する。バゲットカットのダイヤモンドが整然と並ぶ「ケリー・バケット」のチョーカーやブレスレットもシャープな輝きが現代的だ。
他にも自由な発想のデザインが充実する。「プレシュー」は、ミニチュアサイズのケリーバッグをチャームにしたもの。シャツなどに重ねて使うボディージュエリーも展示されている。素材はピンクゴールドやブラックスピネルなど。ハイジュエリーでは珍しく、コンテンポラリーなアイテムの一つとしてシルバーのジュエリーも展示されている。