90年代後半から00年代にかけて、本紙にストリートスナップの記事をたびたび掲載していました。30年近く前の、都会の一瞬を切り取っただけの記事ではありますが、その背景を店や企業に取材し、ときには売り上げなどの数字も入れていて、当時の商売の動きも少しわかります。“平成リバイバル”など様々なレトロが注目を集めている昨今、改めて読み返すことで、ビジネスに通じるヒントが見えてくるかもしれません。ベテラン記者が振り返ります。
※本文は読みやすく直しています。社名やブランド名などは原文のまま掲載します。
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〝一般化〟したヒョウ柄 どこでもだれでもメンズでも
2001年1月13日付

千鳥格子やコサージュといったビッグヒットの陰で、じわじわと広がっていたヒョウ柄。数年前に大ヒットした時の主役は渋谷セクシー系だったが、今回は中心がない。その代わり、どこの街でもどんなジャンルのファッションでもヒョウ柄がヒットしている。
インディーズブランドは古着のきものを裏地に使ったコート、パンク系ショップにはタイツ。これは網タイツと重ねてはく。渋谷109は大人系の店で深Vネックのセーターやタイトスカート、ベアワンピなどが売れていて、エレガントでセクシーなOLブランドもヒョウ柄を出している。
メンズにも広がった。マフラーなどで、いつものカジュアルにちょっと変化を加える使い方だ。少し前まで、ヒョウ柄は「キワモノ」だったはずなのだが、もうそんなふうには見えなくなった。アクセサリーからウェアまで何にでも使われている。
《記者メモ》
見出しに「一般化」という言葉を使っています。今ではデザイナーコレクションでもたびたび登場する柄の一つですが、逆にこれほどヒットするとは思えません。当時のヒットはどこから始まったのか、残念ながら覚えていません。
(赤間りか)
