「グッチ」、ハリウッドで新作披露 艶やかな夢の世界を描く

2021/11/08 06:28 更新


 「グッチ」はロサンゼルスのハリウッド大通りを舞台に、22年春夏と22年プレフォールを含むコレクション「ラブパレード」を発表した。1年半ぶりの観客を入れたランウェーショーは始まる前から、装うことの喜びにあふれていた。観客たちはそれぞれ、待ってましたとばかりに着飾って来場し、大通りはカラフルな色柄の洪水となった。日本で開かれたライブビューイングにも顧客やインフルエンサー、プレスらがおしゃれして来場した。

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 会場は、通行止めにした大通り全体だ。座席は、歩道にずらりと並べられたディレクターズチェア。大通りの真ん中で再会を喜ぶ観客たちが着席すると、ほどなくして光が放たれた。劇場の鮮やかなネオンサイン、俳優たちの名前を刻んだ星のプレートなどきらびやかな要素が組み合わさって、艶やかな空間が完成した。そこに勢揃いしたのは、祝祭を思わせるドレスアップスタイル。ここ数シーズンのグッチのなかでは群を抜いて、光輝く華やかなスタイルが揃った。

 ミニドレスはフェザーをたっぷりと飾ったトレーンを引き、レースのランジェリードレスには大きなポンポンを飾ったゴージャスなストールを巻き付ける。太ももまでのレースのストッキングにビジューのティアラ、フェザーのケープ。モデルたちは夢見心地なドレススタイルで優雅に闊歩(かっぽ)する。その姿は往年のハリウッド女優を思わせる魅力がある。きれいな色のサテンのパンツスーツ、ファー襟のカーディガンとブルマーといったグッチらしいアイテムもハリウッドに同化する。今シーズンは、そこにウェスタンハットやスポーティーなサイクルパンツもミックスした。アレッサンドロ・ミケーレが描くおとぎの世界は、映画製作会社でアシスタントとして働いていた彼の母が語った往年の女優たちの魅惑的なたたずまいがバックグラウンドにある。美しいものへの憧れを描いた新作は、再会を祝う今を華やかに盛り上げた。

グッチ
グッチ

(青木規子)



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