中国広州のアパレル製品卸市場が改めて脚光を浴びている。行動制限が無くなり日本のアパレル市況が回復してきた。そこにコロナ禍で縮小した流通在庫を正常なレベルに戻そうとする動きが加わっている。しかしコロナ禍による売上高減少で資金や人員体制を圧縮したアパレル業界は、今まで以上に短納期小ロット生産にシフトしている。その一方で原燃料費、物流費などコストの上昇により適品の調達が難しくなった。この状況を補おうと昨年から、広州のアパレル製品市場からの現物調達が増えている格好だ。
(浅岡達夫)
広州には、中国最大規模のアパレル製品卸市場が市内各所にあり、その周辺には中大生地市場と縫製産地が集中し、一大産地を形成している。製品は中国内販向けを中心にしているが、東南アジアやアフリカ向けも強い。ノンミニマムで納品スピードの速さが持ち味だが、品質に難点があると言われてきた。このため日本向けはニット製品や雑貨類などに限られている。
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