グラニフ 大阪・心斎橋筋に新コンセプトストア 限定アートの展示・販売も

2023/10/05 17:30 更新


アパレルはTシャツだけでなくアウターも充実

 グラニフは10月3日、大阪・心斎橋筋に2フロアの路面店「グラニフ・ストア&アート心斎橋」をオープンした。新しいコンセプトストアに位置付け、初の試みとして限定アートの展示・販売スペースを設けた。強みのグラフィックを軸に、服と雑貨、アートを打ち出す。

(小畔能貴)

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 店舗面積は265平方メートルで、同社最大の路面店。オリジナルとライセンスの多彩なグラフィックのウェアと雑貨を計1000アイテム揃えた。21年9月からグラニフは、「デザインTシャツストア」から「グラフィックライフストア」にリブランドしており、雑貨も日用品やアウトドアグッズ、文房具など多彩に広がっている。同店は4~5割を雑貨が占める。

グラニフ・ストア&アート心斎橋
リブランディングに着手してから広がっている雑貨

 店舗限定商品として、画家の天野喜孝と協業したブルゾン(税込み1万5000円)をはじめ、オリジナルキャラクターのTシャツや、初めて提案するスケートボードなどがある。Tシャツとスケートボードは世界5都市のデザインで、心斎橋デザインが同店限定。

 アート展示・販売スペースでは、15周年を迎えたグラニフのオリジナルキャラクター「コントロールベア」を、金属製のカンバスアートとして表現した作品を用意した。メイド・イン・ジャパンのアートブランド「GASHO2.0」による特殊なデータ加工技術と、日本独自のレリーフペインティング技術で実現した作品で、立体感のある八つを揃えた。中心価格は税抜き15万円。

オリジナルキャラクター、コントロールベアの金属製カンバスアート作品

 世界196都市の天気に連動してデザインが変化する「ワールドウェザーコントロールベア」NFT(非代替性トークン)を23年7月に販売し、700個以上売れていることから、アートを切り口にした提案をさらに強めることにした。

 同店の出店は、都心部で大型店を増やす戦略に沿ったもの。「グラフィックブランドとしてビジュアルにアプローチできるので、インバウンド(訪日外国人)需要にも強い。活気のある場所で大きな店を実現したかった」(村田昭彦代表取締役CEO=最高経営責任者)ことから、心斎橋筋に出した。

リブランディングに手応え

村田昭彦代表取締役CEOの話

村田昭彦代表取締役CEO

 グラニフをリブランディングし、Tシャツだけでなく雑貨も強化している。協業、オリジナルとも、〝推し活〟ではないが、一つのコンテンツで様々なアイテムがまとめ買いされている。雑貨の売り上げシェアは約20%になった。知名度が上がり、店舗の標準面積も広くなっている。

 当社のようにグラフィックコンテンツに特化し、様々に提案している会社はほかにない。ライセンスも協業も発想の起点が違う。人気だからではなく「好き」だから、つまり作品やコンテンツに対する愛から生まれている。

 前期(23年6月期)の売上高はコロナ前を上回り、過去最高水準になった。上期も前年を上回るペースで推移し、毎年20%増収を目指す計画通り。ECは継続して伸び、売上高の約3分の1になった。今年はリアルもECも伸びている。今後は上場も視野に入れ、その準備を進めている。



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