【パリ=松井孝予通信員】仏ギャラリー・ラファイエットグループ(GL)は、地方7店を仏グランマガザン(SGM)に売却すると発表した。SGMはGLと更新可能な5年間の業務提携契約を結び、運営を引き継ぐ。7店の総売り場面積は8万平方メートル、総売上高は推定で3億ユーロ(18年)。22年初頭までに不動産、設備、在庫の売却を完了し、SGMはGLの既存従業員600人を再雇用する。
SGMはリヨンを拠点とする商業不動産開発会社ラヴニューデヴロップマングループ傘下の都市商業施設開発会社。30代がトップを務めるファミリー企業で、この3年間に地方の商業地を急成長させている。SGMはGL地方店をライフスタイル型に進化させ、収益向上を図る意向だ。
GLは18年に地方22店を売却しており、今回の発表で直営店は19店、業務提携が38店となる。今後は大型店の開発、オムニチャネル化、海外進出拡大を戦略の柱とする。新型コロナウイルスによる都市封鎖とそれに伴う外国人客の激減がその背景にある。20年の売上高は前年比50%減となり、昨年末に3億ユーロの政府信用保証融資を受けた。今年は約4カ月間の休業に続き、現行の衛生パスポート(ワクチン接種証明)提示義務化が集客に影響している。