【ニューヨーク=杉本佳子通信員】ブランド開発会社のオーセンティックブランズグループ(ABG)が、商業不動産投資会社のサイモンプロパティーグループ及びブルックフィールドと共同で、フォーエバー21を買収することで合意したと発表した。ABGとサイモンプロパティーがそれぞれ37.5%、ブルックフィールドが残りの25%を所有する。
3社は、エアロポステールに関しても同様のパートナーシップを組んでいて、フォーエバー21に関しても長期的な成長を期待している。
ABGは、バーニーズ・ニューヨークを買収した会社でもある。バーニーズの店舗を維持するつもりはなかったが、フォーエバー21の店舗は継続する方針だ。ABGの創業者のジェイミー・サルター会長兼CEO(最高経営責任者)は、「フォーエバー21は膨大な顧客をもつ力のある小売りブランドで、未曽有の可能性を秘めている」とコメントした。
ABGはこの買収により、同社のブランドポートフォリオの価値はグローバルな年間小売りベースで125億ドルになるとしている。今後はジェネレーションZ(1997年から2012年の間に生まれた世代)に対象を絞り、デジタルキャンペーンや影響力のあるコラボレーションに力を入れていく方針だ。
フォーエバー21の本社は今後も、カリフォルニア州ロサンゼルスで継続される。中南米、メキシコ、フィリピンの店舗はライセンス契約方式にまとめられる。海外での主要市場は南米、東西ヨーロッパ、中国、東南アジア、中東、インドとしている。