福山ファクトリーギルド 10月から卸売りスタート

2019/08/29 06:25 更新


 デニム、ジーンズの産地である広島県福山発のファクトリーブランド「福山ファクトリーギルド」(F.F.G)が広がりつつある。織布や洗い加工、縫製など関連企業10社が参加しており、今年10月からは卸売りもスタートする。地域プロジェクトとしての活動も盛んになり、地域住民への認知度向上など産地活性化にも貢献している。

(三冨裕騎)

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 F.F.Gは、シャトル織機で織ったセルビッジ(赤耳付き)デニムを使い、ユニオンスペシャルのミシンを用いた縫製など、物作りのこだわりを全面に打ち出している。中世ヨーロッパの商業組合「ギルド」を意識したロゴなど、欧州テイストのファクトリーブランドジーンズという位置付けだ。

 立ち上げから1年は地元で認知度を高めたいとして卸売りをしていなかったが、10月で1年を経過することから卸売りを開始する。以前から引き合いがきており、商品も増やし、海外への販売も視野に入れている。10月に開かれる展示会、ファッションワールド東京でもアピールする予定。

 幹事会社であるNSGの名和史普社長は、「物作りの背景を大事にしているブランドであり、デニムはエイジングも重要な要素。将来的には修復などにも対応していければ」と話す。

 地域プロジェクトとしての活動も活発化してきた。9月1日に開かれる地元のファッションショー「かんなべガールズコレクション」にも協力する。地元大学生の関心も高く、デニム合宿と題したツアーに協力したほか、大学生を中心にホームページも作成中だ。「半径5キロ圏内にジーンズに関わる企業が全て揃っている、世界的に見ても珍しい地域」として産業観光の受け皿としても期待される。

19年春夏にはレディスやエイジング加工モデルも発表した


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