ファーストリテイリングは下期(24年3~8月)、収益源の多様化に向け、グローバル市場で売れる商品開発とブランディング強化に取り組む。中国では立地や客層を見極め、出店の質を高める。暖冬の影響で売れ行きが想定を下回った市場もあるため、市場ごとの気候やニーズに合う商品や長期間着用できる商品の開発を強化する。
(柏木均之)
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上期(23年9月~24年2月)連結決算は、北米、欧州、東南アジアのユニクロとジーユーが大幅な増益で、減収となった国内ユニクロも原価率低減と発注コントロールの強化で粗利益率が改善し、増益となった。通期売上収益3兆円超えを射程圏内に捉えた。
懸念材料も顕在化した。その一つが中国大陸でのユニクロの軟調だ。増収だったが、営業利益が前期並みにとどまった。23年12月~24年2月の既存店売上高は1月の天候不順と2月の春節商戦も「期待を下回った」ことが響いた。