デザイナー題材のドキュメンタリー映画 公開続々

2017/12/05 11:00 更新


 昨今、現在活躍するファッションデザイナーをクローズアップしたドキュメンタリー映画を目にする機会が多くなった。作品を通じ、デザイナーの創作への思い、コレクション制作過程などリアルなファッション業界の現場を共有しているかのような気分に浸れるのが魅力だろう。それはファッションと観客との距離をぐっと縮めてくれる。

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 近く公開になるのは、「マノロ・ブラニク~トカゲに靴を作った少年」と「ドリス・ヴァン・ノッテン~ファブリックと花を愛する男」。


「マノロ・ブラニク~トカゲに靴を作った少年」から (C) HEELS ON FIRE LTD 2017

 マノロ・ブラニクの映画は、世界の女性たちを魅了する「世界で唯一走れるピンヒール」の生みの親であるマノロが、工房の職人たちとアートのように美しく完璧な靴を完成させる手仕事へのこだわりやウィットに富んだ素顔を、多くの著名人の証言と共に見ることができる。「靴と足は異なる文化の融合。靴の形をもって新たな文化が生まれる」。そして「単純に足が美しいと感じるんだ」というせりふが印象深い。23日から公開。

 ドリス・ヴァン・ノッテンの映画もまた、洋服で世界と勝負する完璧主義者、ドリスのオンとオフを垣間見ることができる。「タイムレスで、じっくり味わえ、持ち主と一緒に成長できる」など、服にまつわる数々のキーワードに彩られる。「仕立屋の高度な技術や質を、自分の服で継いでいきたい」と語る彼の人生は、まさしくファッションに捧げられている。18年1月13日から。


「ドリス・ヴァン・ノッテン~ファブリックと花を愛する男」から (C) 2016 Reiner Holxemer Film – RTBF – Aminata bvba – BR - ARTE

(ライフスタイルジャーナリスト・宇佐美浩子)




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