ファッションビル・駅ビルの1月商戦は対象全施設の全館売上高が前年超えとなった。インバウンド(訪日外国人)を含めて来街者、来館者ともに前月に引き続いて増えたことに加え、前年同月のまん延防止等重点措置による営業制限の反動も大きかった。初売りやセールは全般に順調だったが、衣料品を中心にセール期間中も含めてプロパー品の売れ行きが好調な施設も多かった。2月も前年の反動もあり、前年超えペースだ。
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〈首都圏〉2カ月連続で、対象全施設が前年超え。衣料品も売り上げを伸ばした。全館セールも全体として順調だった。多くの施設が全館セールを終了した1月中盤以降は寒波の影響で「ダウンをはじめとする冬物セール品の動きが良かった」(玉川高島屋SC)一方、「今から使えるシャツやブラウス、シーズンレスアイテムであるデニム製品が好調」(ルミネ新宿、同池袋など)で、プロパー品の売れ行きが活発だった。「春物の投入が早期化し、セール品よりも欲しいものを買う傾向が継続している」(ルミネ横浜)、「上・中旬の福袋・セールモチベーションよりも、中・下旬の春夏物立ち上がりの購買意欲の方が高い」(池袋パルコ)という。ヤングが中心客層のSHIBUYA109渋谷も「月後半にセール品に頼らず、プロパー中心で戦った店舗も好調。価格だけでなく、デザイン・商品力を求めているお客も多い」とする。ルミネエストでは「バーゲン中心の売れ方だったが、各ショップがインスタライブなどで紹介した春物は即決即売につながっている」。卒業式などのオケージョン需要が回復し、「プロパーのワンピースやコートが動いた」(二子玉川ライズ・SCなど)施設も多い。浦和パルコでは「成人式需要で親子来店が増え、ドレスが高稼働した」、アトレ恵比寿では「月後半からセレモニーニーズやお食事会など目的買いのお客が増えた」という。
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