製品の付加価値を高めるような日本ならではのテキスタイルに関心が高まっている。アパレル生産の仕組みが変化する中で、大量生産よりも、少量で手仕事の感じられるようなニュアンスのある生地も好評だ。輸出を見据える上でも、他の国には無い独自の表情感がより重要になってきた。
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他産地で出せない表情
夏の定番素材の綿や麻でひときわ人気を集めているのが、洗いざらしのようなシワ感とふくらみが特徴の近江晒(さらし)加工だ。時間をかけて繰り返し生地を揉み込むことで、他に無い風合いを生み出す。湖東産地の染色加工場、大長の加工で「他の産地では同じ素材はできない」との声も。各社の展示会ではタイプライターへの加工が多く見られ、パリッとした雰囲気ながら着心地の良さも両立した。
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