百貨店を主販路とするファッションジュエリーブランドの今年のクリスマス商戦見込みは、前年並みか微増との予測が大半となった。増税後であることに加え、昨年までは12月23日が天皇誕生日で、24、25日と合わせて連休となるケースが多かったが、今年は23~25日がすべて平日であることへの懸念が大きい。
直近型だった購買のピークが分散するのではとの見方が強い。このため、自家需要向けの商品の発売を早めたり、先行予約を強化するといった事前の取り組みが目立っている。
(中村維)
ファッションジュエリー7ブランドに12月の既存店売り上げを予測してもらったところ、前年並みが4社、微増2社、2ケタ増1社となった。客数に関しては増減が分かれたものの、客単価は5社が増えると予測。自家需要での高単価商品の伸びに期待が寄せられている。
見通しが慎重となっているのは、増税よりもむしろ、「ピーク時が連休でなくなることでギフト需要の鈍化が予測される」(スタージュエリー)、「休日の無いクリスマスになるので、例年と動きが変わる」(ヴァンドームヤマダ)との要因が大きい。このため、いかに事前準備を進め、早めの自家需要確保を狙うかがカギとなる。