ファッション・フォー・グッド 靴の完全リサイクルへ アディダスなどと実証試験開始

2023/08/08 06:27 更新


使用済みの靴を粉砕し、素材別に分類・再利用する

 サステイナビリティー(持続可能性)を推進する世界的プラットフォーム「ファッション・フォー・グッド」(アムステルダム)は、アディダス、インディテックス、ターゲットなどと、靴リサイクルベンチャーの蘭ファスト・フィート・グラインデッド(FFG)と協力し、靴のリサイクルシステムの実証を開始する。

 FFGの靴リサイクル技術は、独自開発した設備に靴を投入すると、これを粉砕し、素材別に分離、再利用を可能とするもの。「全ての靴を完全リサイクル可能」としており、ゴム、ウレタンフォーム、綿、皮革、その他テキスタイルを資源として循環させる。4000平方メートルの施設を運営し、世界に広げる計画だ。

 ファッション・フォー・グッドによると毎年世界で販売される靴は240億足で、9割相当の使用済み品が埋め立てもしくは焼却されているという。実証試験にはアディダス、インディテックス、ターゲット、欧大手ECのザランドが参加する。消費者から回収した使用済みの靴や、未販売のサンプルなどから再生材料を作る計画。

 ファッション・フォー・グッドのカトリン・レイマネジングディレクターは「このプロジェクトは循環型の未来に向けた靴業界初の取り組み。企業連携によってソリューションへの道が開かれる」とコメントしている。

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