ファミリア、デジタル分野強化 ECは前年の3倍が目標

2020/07/29 06:30 更新


 子供服のファミリアはデジタル分野に経営資源を集中する。ECの売上高は前年の3倍を目標に、実店舗で行ってきたワークショップなどのコンテンツも、SNSでの発信を強化する。

 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言で、全売上高の約7割を占める百貨店が休業したことに伴い、ECに注力した。実店舗の需要のECへの移行に加え、創業70周年記念商品の販売や、急きょ企画した抗ウイルスマスクや「スヌーピー」との協業商品が好調で、一時はEC売上高が前年同期の4倍まで伸びた。5月から開始したインスタグラムの「IGTV」では、新作の紹介やマタニティーセミナー、親子で出来るクッキング動画など月10本以上を発信。紹介した商品がECの購買にもつながっている。

 同社は新型コロナの流行前から、今期(21年1月期)を今後の成長に向けた整理の年として組織のスリム化、店舗の統廃合を推進している。組織は課長職を半減、取締役も岡崎忠彦社長のほか、40代の2人の3人体制と簡略化し、結果的にコロナ禍での対応の早さにつながった。

 店舗再開後の6月は全売上高が前年同期比20%増となり、2月、5月の店頭の落ち込みを補った。下期は、大きく落ち込んだ3、4月の利益額を取り戻すためさらにECを強化する。1カ月単位で目標利益を随時設定し、期中で新しい協業商品の開発も複数進め、数億円規模の売り上げを上乗せする。現在のEC化率は12~13%。

ホームページもクリエイティビティーが伝わる仕様に変える


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