大阪・梅田のエスト 常設イベントスペースを開設 前区画比売上高156%増で推移

2021/11/26 06:28 更新


藤田ニコルさんがディレクションした「カルナムール」は入店制限しながら営業した

 大阪・梅田のエスト(運営はJR西日本大阪開発)が常設イベントスペースを新設し、8月下旬から1~2週間単位の期間限定店を展開している。テナント1区画をイベントスペースに転換したもので、年間20店程度の期間限定店を開設する。開始から3カ月間の同区画の売上高は前区画比で大幅な伸びで推移している。

 エストはJR高架下にあり、店舗面積約6600平方メートル、店舗数94(20年度期末時点)と規模が小さく、これまでイベントスペースを設けていなかった。施設としての話題性を高めることと、将来の出店テナントの発掘を狙いに常設イベントスペースを設けた。店舗面積は約40平方メートルで、内装をイベントスペース仕様に作り変えた。試着室が二つあり、一部什器やレジ台を用意している。出店しやすいように売り上げ歩合のみの催事契約にした。

 8月下旬からアクセサリーの「ウィッチミー」、レディス衣料の「カルナムール」、アクセサリーの「アミジェダ」、レディスの「マノントーキョー」「クレナ」「ジュメロ」、レディス・キッズ・アクセサリーの「アイトネ」などが出店している。カルナムールは藤田ニコルさんがディレクションする今秋に立ち上げたブランドで、緊急事態宣言下の9月中旬に、入店制限しながらの営業だったが5日間で640万円を売り上げた。このほかでも高効率の期間限定店もあり、イベントスペースの3カ月間の合計売上高は、準備・撤収に伴う未使用日があるものの、前区画比較で156%増となっている。

 エストは、関西や梅田地区では同施設だけのテナント導入に力を入れており、イベントスペースの出店テナントも、同様に「独自MD」の考え方で誘致している。ECを中心とするDtoC(メーカー直販)ブランドの「顧客接点の場」や新規開発ブランドなどのテストマーケティングの場の提供と位置付けている。今後、11月下旬にAAAの宇野実彩子さんプロデュースの「ラバンダ」などが出店する。

 なお、常設テナントでは、8月下旬に身の回り品・ファッション雑貨・インナーウェアの「むにゅぐるみパティオ」、9月にレディスの「ファーファー」と「OCMS」(オクムス)、11月に関西初でレディスの「アールマイン」を導入した。




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