「エンジニアド・ガーメンツ」の24年春夏コレクションは、デザイナーの鈴木大器が若い時に影響を受けたメンズ服の着こなし教本「ドレッシング・ライト」(チャールズ・ヒックス著)が元になっている。81年に発行されたが、今見ても古くさくない。60年代のアイビーが原点となっている鈴木は、特に重ね着とパターンミックスについてこの本の影響を受け、今のコアになっているという。
この本が出た頃は、「アメリカとヨーロッパのスタイルが混ざり始めたいい時代だった」と鈴木。その時代に立ち戻り、今の感覚でリミックスした。
パッチワークが多く、マドラスチェックやトロピカルな柄を拡大してつなげている。色は全体的に明るく軽い。ピンク系のプリントのパッチワークは、白のレースを縫い目にたたいた。レジメンタルストライプは拡大してプリントし、パンツやジャケットに仕立てた。ジャケットもベストもだぼっとしていて、パンツも太い。ショーツも太く、マチ付きのアウトポケットを5個つけてさらにボリュームアップしたデザインもある。
(ニューヨーク=杉本佳子通信員)