「エンジニアドガーメンツ」のデザイナー鈴木大器は、19年のスリラー映画「ライトハウス」の暗く不気味なイメージを22年秋冬コレクションに投影させた。灯台守の話であるため、雨具の要素とワークウェアを組み合わせたり、フィッシャーマンセーターやオーバーオールを入れたりしながら、古い時代の無骨で粗野な労働者のイメージを叙情的によみがえらせた。
いつものワークやミリタリーベースのラインナップを軸に、ウェットスーツの素材で仕立てたバスローブ風ロングジャケット、大きなカモメをプリントしたロング丈のパーカ、帆船と灯台をプリントしたシャツを交ぜている。色はダークネイビーと黒がメインで、一部に赤、グレー、カーキを入れた。
ウィメンズは人魚のイメージで白とシルバーを加えている。全編白黒の映画であることから、ルックブックもカラーとモノクロの2種類を用意した。
(ニューヨーク=杉本佳子通信員)