英国のシンクタンク、エレン・マッカーサー財団は、欧州連合(EU)が衣料品での導入を決めたエコデザイン規則(ESPR)について、より実効性のある強力なルール作りを求める提言書をまとめた。製品ごとの情報開示にとどまらず、高耐久やリサイクル素材使用などの基準を設け、サステイナビリティーを推進する内容となっている。
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「情報提供から市場変革へ~ESPRが繊維製品の性能要件を義務付けるべき理由」とのタイトルで文書を公表した。現在、ESPRの具体化に向け、欧州委員会の直属機関である共同研究センター(JRC)が草案を公表し、議論が進んでいる。同財団の提言では、この草案よりさらに踏み込んだ対応策を義務化すべきとしている。
具体的には、耐久性について染色堅牢度「洗濯30回以上」といった基準を設定し、縫製の強度、生地の破れにくさ、毛玉防止といった実用上の耐久性も評価基準に加えることを求めている。リサイクルのしやすさについても、JRC案は「ポリウレタン混率が15%以下ならリサイクル可能とする」といった表示ルールだが、提言はこの混率ラインを10%以下など厳しく引き下げるべきとし、リサイクルの社会実装の実態に即して段階的に引き上げる案を提示する。
リサイクル素材の使用割合は、JRC案の「最低5%」を段階的に引き上げ、さらに繊維to繊維リサイクルを優先して義務づけるべきとしている。また修理のしやすさについても任意の情報公開ではなく、衣服の設計自体を修理しやすくすることを義務化するよう優先すべきとしている。
ESPRに沿った繊維製品の具体的な法的ルールについては、来年にも正式に採択される見通し。同財団はサーキュラーエコノミー(循環型経済)への移行をミッションとし、国連機関やEUなどの政策立案においても強い影響力を持っている。